関中央病院では、2005年から職場の問題解決を目指す、クオリティーコントロール(QC)活動に力を入れている。解決策を発表するQC大会は平成2006年から開催し、今年で14回目。診療技術部長の亀山泰信さんは、「各部署が切磋琢磨し、回数を重ねるほど改善の数も質も向上している」と手応えを語る。
その姿勢はワークライフバランス(WLB)にも及ぶ。2013年には看護師離職率が14.5%と、全国平均の11%を上回り、改善に取り組んだ。「看護師からは、忙しくてやりがいを感じない、年休が取得しにくいという声が多かった」と副院長兼看護部長の山中ひろみさんは振り返る。翌年には、2012年設置の雇用改善委員会をWLB委員会に名称変更し、患者へのケアについて話し合う「看護を語る会」を2ヶ月に1度開催するなど、やりがいや満足度向上に努めた。結果、職員満足度調査における仕事のやりがいは9.4%、年休のとりやすさは12.8%上昇するなど、全47項目が改善。看護師離職率も1.4%と大幅に減少した。
また1991年から運営する事業所内施設は、24時間体制で小学校6年生まで受け入れ可能。9才の子を持つ内科医の安江晃子さんは、「1才から利用しているが、小学校入学後も預かってもらえて助かっている。近くにいることで安心して働ける」と笑顔を見せた。
サービスの品質向上を図るクオリティーコントロール(QC)活動で、職場改善に注力。年休を取得しやすい環境づくりなど、ワークライフバランス(WLB)も推進し、看護師の離職率低下を果たす。
従業員数/男性78名 女性282名 計360名 ※平成27年4月現在