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2015/11/15  ©岐阜新聞社

「ぎふっこカードプラス」交付スタート 特典の拡充で多子世帯支援へ

 

 協力企業・店舗で提示するだけで、割引やポイント加算などの特典や、ベビーカー貸出や託児などのサービスが受けられる「ぎふっこカード」。子育て家庭を地域全体で応援するこの支援に、11月1日新たな取り組みが加わった。県では、3人以上の子どもを持つ県内の世帯を対象に、サービス内容をさらに充実させた「ぎふっこカードプラス」を交付。多子世帯を対象にした支援制度は、東海4県では初めてとなる。

「子ども3人以上」県内の世帯を対象 協力店舗は1000店超える

 2014(平成26)年度に県が実施した「少子化に関する県民意識調査」では、既婚者が理想とする子ども数が2・58人であり、その55・8%が「理想の子ども数は3人以上」と回答している。しかし一方で、既婚者の予定子ども数は2・05人と、理想の子どもを持てない現実があり、その理由に「子育てや教育など、お金がかかることが多過ぎる」と、経済的な不安を抱える声が最も多い。
 このため県では、安心してその希望を実現できる社会を目指し、「3人以上の子どもがいる多子世帯への経済的支援の充実」を施策として打ち出して、積極的な支援を展開。今回の「ぎふっこカードプラス」も、県内企業・店舗の協力を得て発行に踏み切った。対象は、18歳未満の子ども3人以上を持つ約2万6千世帯。協力店舗も金融機関、コンビニ、家電量販店など1000店を超え、いずれの店舗でも現行カードに比べて、割引額や新サービスがさらに充実している。
 同カードは、各市町村や県子育て支援課で、本人及び子どもが3人以上いることを確認できる保険証などの書類と、県公式ホームページ「ぎふ子育て応援団」からダウンロードできる申請書を持参すれば、その場で受け取れる(県子育て支援課のみ郵送も可)。

 

 

【Joshin】
子育て世代への浸透実感
 家電量販店のJoshinは、県内に6店舗を展開。すべてにおもちゃコーナーを併設しているため、子育て世代の来店も多い。自身も子育て中にぎふっこカードを利用していたという、岐阜カラフルタウン店の今井正樹店長(47)は、「カード提示はレジ利用者の5〜6%。店によっては10%を占め、想像以上に県民に浸透しているのを実感している」と、今回も迷わず参加を決めた。すでに新カードを提示する人もおり、認知度の広がりを感じているという。
 同店では2000円以上の買い物で、従来のカードでは200ポイント、ぎふっこカードプラスではさらにポイント増の300ポイントを進呈。各レジにも案内を分りやすく表示し、利用を促す。
●サービス内容
 2000円以上の買い物で300ポイント進呈。1115_2

 

 

【十六銀行】
生活に密着した商品支援
 十六銀行は地域に根付いた金融機関として、少子化問題への取り組みをはじめ、女性活躍推進プロジェクトなども積極的に展開。最も身近な経済的支援を発信しながら、地元の子育て世代を応援してきた。今回も、暮らしに密着した金融商品として、教育やマイカー、リフォーム、ブライダルなど、各種ローンの融資利率を店頭表示金利より引き下げる。サービスは同行で口座を持っていれば、岐阜県内の店舗はもちろん全店で取引可能。同行の奥田哲治さん(38)は、「まちづくりと子育ては直結したキーワード。社会のニーズを汲み入れながら、地域のメインバンクという使命感をもって、行政の施策にも積極的に協力していきたい」としている。
●サービス内容
 かんたんローンシリーズのマイカー、教育、リフォーム、ローンプラスやブライダル、エンジェル、エコなど各種ローンの融資利率を店頭表示金利から1・5%引く。ほかの金利引き下げとは併用できない。1115_3

 

 

【AIRオートクラブ】
99会員が賛同、社会に貢献
 AIRオートクラブは、損害保険ジャパン日本興亜と代理店委託契約を結ぶ自動車整備事業者で構成された団体。民間の業種団体では、全国で4400と国内最大規模の会員数を誇る。技術品質向上や経営拡大に対する支援や情報共有の場となる以外にも、会員は地域の清掃や老人福祉施設での車椅子整備など、福祉活動にも積極的に事業を展開。当該カードへの参加にも県内99会員が賛同した。
 同クラブ岐阜支部長の林周平さん(65)も、「地域に密着した営業活動を行う自動車整備事業者は、地域とともに成長するべきで、社会貢献には大きな意義を感じている。子どものいる家庭を支援することで、さらに地域に根付いた経営を目指したい」と語る。
●サービス内容
 車検費用のうち工賃を5%割り引き。1115_1

 

 

【大垣共立銀行】
人を育む支援を積極展開
 大垣共立銀行では、従来のぎふっこカード特典でもある少子化対策カードローン「子育て太鼓判」をはじめ、子育てや女性の社会進出を支える商品を数多く企画。シングルマザー専用や不妊治療関連のローンなど、社会のニーズをいち早く感じ取り、利用者が自分に合ったものを自由に選べる、細やかな経済的支援を続けている。今回も、マイカー、進学、リフォーム、太陽光発電と、暮らしに不可欠な場面をバックアップする各種ローン金利を優遇する。
 また小学校に防災冊子を配布したり、子どもを対象にダンスコンテストを開催するなど、独自の活動も積極的に実施。今後も地域密着企業として、子どもを通じた地域の絆づくりに取り組む。
●サービス内容
 住宅ローン多子世帯応援プランを取り扱う。住宅ローン「フットワーク」の基準金利より金利変動型で年1・75%引き下げた金利を適用。また、カードの提示でマイカーや進学など五つのローン商品の融資金利を各基準金利より引き下げる。1115_4

 

 

【ローソン】
身近な生活支援型店舗に
 地域に根付いた店舗運営に努めるローソンでは、卵や食パン、洗剤など、日常生活に欠かせない商品展開に力を入れてきた。カット野菜やカップフルーツ、惣菜など、すぐに食卓に出せる食品にも先駆けて取り組み、品質にこだわりながらも安価な価格で提供している。
 そうしたコンセプトは、県の子育て支援にも合致。ぎふっこカードプラスでも、火曜と金曜の週2回、オリジナル牛乳を30円引きで販売する。運営本部の深井崇志さん(29)は、「これをきっかけに便利さを実感してもらい、コンビニ活用を暮らしの選択肢に加えてもらいたい」と、共働きの女性を中心に、忙しい毎日の中で気軽に立ち寄ってもらえる店舗づくりを目指す。
●サービス内容
 火曜日と金曜日にローソンオリジナル牛乳1リットルを30円割り引き。1115_5

 

2015年11月15日 岐阜新聞朝刊掲載

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