独身者から子育て世代まで、幅広い年代の女性が働く慶睦会は、自身も2人の子を持つ梶野友季子代表を中心に、女性が生き生きと働ける職場づくりに取り組んできた。デイサービスや特養など、多様な形態の施設を持つスケールメリットを活かし、希望の時間帯でシフト配置を行うと同時に、長期休暇中の学童保育や土曜の子連れ出勤を採用するなど、子育てしながらでも無理なく働ける環境を整えている。
女性の社会復帰にも力を注ぎ、小さな子どもを抱える母親のために、提携している保育施設に優先枠を確保。他の保育園を選択しても、保育料を補助する。さらに育休中の職員に対しても、「たまには美容院に行くなど、自由な時間が欲しいはず」と、年間1人10枚の託児無料券を配布。年2回、育休中も含めて職員全員と面談し、悩み事や希望の働き方、復帰時期などの相談に応じるなど、細やかな配慮と柔軟な対応を心掛ける。結果、出産・育児を理由とした離職者はゼロに。こうした社風は口コミで広がり、子連れで採用面接に来る人も増えたという。
そうした中、慶睦会ではシングルマザーや障がい児を持つ親など、働きたくても家庭の事情で、就職が困難な人材を積極的に採用している。梶野代表は「誰もが可能な範囲でキャリアを積める自立の場になれば」と、1人1人に寄り添う支援を続けていく意向だ。
病院、デイサービスや特別養護老人ホームなど9施設を運営。職員は幹部を含めて女性が多く、子育てと仕事を両立する大変さを職場全体が共感し合い、子連れ出勤や長期休暇中の学童などを取り入れている。
従業員数/男性56名 女性151名 計207名 ※平成27年4月