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2020/06/21  ©岐阜新聞社

はぐくみのわPROJECT すくすく手帳活用を 岐阜県が作成

◆小さく生まれた赤ちゃんの保護者へ すくすく手帳活用を 岐阜県が作成

 体験記やエールを掲載 ダウン症、多胎の親にも冊子提供

 県では、極・超低出生体重児(1500グラム以下)や多胎児、ダウン症の赤ちゃんがいる保護者へのきめ細やかな支援を行うため、本年度からそれぞれの保護者に、同様の赤ちゃんを育てた先輩保護者からのメッセージや育児の記録スペースが設けられた冊子を県内各市町村の保健センターなどで配布している。極・超低出生体重児の保護者向けの「ぎふすくすく手帳~小さく生まれた赤ちゃんとママ・パパたちのためのサポートブック~」は9月に配布を開始する。
 ぎふすくすく手帳は、県と新生児集中治療管理室(NICU)がある県総合医療センター(岐阜市野一色)、大垣市民病院(同市南頬町)の医師と看護師、極・超低出生体重児を育てる保護者らで検討会を作り、昨年度から発行に向けて準備を進めてきた。極・超低出生体重児の保護者のための手帳を県が制作するのは初めて。A6判、52ページ。
 手帳では、1500グラム以下で生まれた子ども用の発達曲線や、「初めて我が子を抱いた日」「初めて声を聞いた日」などの記念日を記録するページを設けた。先輩保護者の体験記やエールも収録、サポートする家族へのメッセージも掲載している。
 手帳は、出産後にNICUの担当看護師から保護者に手渡す(県内各市町村の保健センターでも取り扱う)。制作に携わった県子育て支援課母子保健係の宗宮侑香さんは「1500グラム以下で生まれる赤ちゃんは県内で年に100人ほど。同様の悩みを抱える人と出会いにくいので、手帳を通して、小さく生んでも、たくましく子育てをしている人がたくさんいることを感じてもらいたい」と話している。
 多胎児の保護者には、石川県の大学教授らが中心となってまとめた「ふたご手帖」を配布している。冊子では、妊娠月数ごとの母体と胎児の特徴や、妊娠中の身体のトラブルと対処法などを紹介。2人同時に授乳する方法や家事、お出かけ時の工夫の仕方など、産後の生活のアドバイスもある。記録ノートも付属されている。
 ダウン症児の保護者には、日本ダウン症協会が発行する「+Happyしあわせのたね」を配布。ダウン症児の特徴を記した漫画や、ダウン症児を育てながら職場復帰した母親の声などが収められている。赤ちゃんの記録を記入できるスペースもたっぷりある。
 県子育て支援課の丹羽由香里主幹は「それぞれに対しての情報提供冊子を通して『大変なこともあるけれど、自分だけではない、支援してくれる人はいる』という気持ちになってもらえれば」と話している。
 各冊子についての問い合わせは、県子育て支援課、電話058(272)1111(内線2685)。

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2021/07/08  ©岐阜新聞社