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2024/08/28  ©岐阜新聞社

はぐくみのわPROJECT なりたい自分探しを全力サポート

 

 育児や介護などさまざまな理由から「働きたいけれども働けない」という女性は多く、働く意欲はあるものの働いていない女性は、岐阜県内だけでも約7万人いるという推計もあるほどです。仕事と子育てや介護の両立に悩む女性やキャリアアップを望む女性などが、キャリアビジョンを描きながらなりたい自分になれるようさまざまなサポートをしている「県男女共同参画・女性の活躍支援センター」(岐阜市薮田南、OKBふれあい会館内)。ワークシートに記入しながら自分の考えを整理した後で他の参加者と語り合う参加型の講座「キャリ☆ナビ」やキャリアカウンセラーの伴走型サポートによる個別相談、育児休業からの復帰などといったニーズに応じた講座も開催し、新たな一歩を踏み出そうとする人々の背中を押している。

 

◇県男女共同参画・女性の活躍支援センターの取り組み 

 

◆語り合って一歩前へ 毎週水曜日に参加型の講座 キャリ★ナビ
 県男女共同参画・女性の活躍支援センターが継続して力を入れているのが、毎週水曜日にOKBふれあい会館内で実施している参加型の講座「キャリ☆ナビ」。2016年から行っており、ことし7月には650回を数えた。キャリ☆ナビをきっかけにセンターの利用を始め、キャリアカウンセラーの「伴走型サポート」による個別相談で気付きを得たり、新たなチャレンジにつながったりした人も多い。
 キャリ☆ナビでは、同センターのキャリアカウンセラーがナビゲーターを務める。回ごとにテーマがあり、自分のタイプを知ることでどんなタイプの仕事が向いているかを探るものや、自分も相手も大切にするコミュニケーションについて考えるもの、求人情報を見る際のポイントなどとさまざま。参加者が自分自身を見つめ直しやすいよう、まずはテーマに沿った質問が書かれたワークシートに記入して自分の思いや考えを整理。その後、ナビゲーターの進行で他の参加者とも自然に意見を交わしながら、終始穏やかな雰囲気の中で一緒に考えていく。
 参加者の満足度は高くリピーターも多い。岐阜市の30代女性は「4月から転職活動をしている。子どもが中学生になって少し落ち着いたため、目先の求人に飛びつくのではなく、今は今後の人生についてじっくり考えたいと思っていて、その中でキャリ☆ナビを知った」と、6月に初めて参加。多くの気付きが得られ、前向きな気持ちになれたことから、主なテーマ全てに参加する予定だという。キャリ☆ナビがきっかけで、キャリアカウンセラーによる個別相談も受けるようになり「キャリ☆ナビでの適職診断の結果などを見ながら『きっと私にはできない』ではなく、広い視野で考えるべきだと思えるようになった」と前を向く。
 キャリ☆ナビは毎週水曜日の午前10時からと午後2時からの各1時間(午前、午後とテーマは同じ)。参加無料で要予約。定員は各回4人。乳幼児連れで参加することも可能で、一緒に来た場合は受講時間中、同じ室内で、保育士資格を持つ職員による見守りを受けることができる。
 参加希望者は、事前に県男女共同参画・女性の活躍支援センターに申し込む。

 

◆オンラインでもサポート
 県男女共同参画・女性の活躍支援センターでは、育児や介護などさまざまな事情から、外出しづらい人にもセンターのサポートを受けてもらおうと、オンラインを活用したさまざまな取り組みを行っている。いずれも県在住・在勤の女性が対象。
 「就労・子育てに関するオンライン相談」は、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使用。相談日は平日の午前9時から午後5時までの間の60分間で、希望者は、相談希望日の3日前までにセンターに電話予約をして調整をする。
 キャリ☆ナビも毎月第3金曜日にオンラインを活用して実施している。時間は午前10時からと午後2時からの各1時間(午前、午後とテーマは同じ)。定員8人で申込者多数の場合は抽選。参加希望者は、開催日の1週間前までにメールかファクス、申し込みフォームから申し込む。
 本年度開催分のテーマは次の通り。

 

 ▽9月15日 「予想外」が起きたら?~変化や転機のとらえ方~▽10月20日 あなたはどのタイプ?~生活シーンから考える適職診断~▽11月17日 心を軽くするコミュニケーション~多様なひとづきあいの対処法~▽12月15日 もう一度働こう~面接官になってみよう~▽1月19日 子育ても仕事も、そしてわたしも、~無理をしない自分でいるために~▽2月16日 どう選ぶ?わたしのこれから~就職?起業?自分みがき?~▽3月15日 「予想外」が起きたら?~変化や転機のとらえ方~

 

【8、9月の日程とテーマ】
8月23日、9月27日
自分も相手も大切に~困った時に使える伝え方~
8月30日
これからのわたしのために~子育て経験から得られるチカラ~
9月6日
あなたはどのタイプ?~生活シーンから考える適職診断~
9月13日
解決力をアップするには~困った時に使える考え方を身につけよう~
9月20日
働きたいのはどんなところ?~推理ゲーム感覚で考えてみよう~

 

【県男女共同参画・女性の活躍支援センター】
電話 058-214-6431
HP http://gifujo.pref.gifu.lg.jp/ 
開所 月曜~土曜 午前9時~午後5時
※日曜祝日、年末年始、OKBふれあい会館休館日は休み

 

◆就職ウオーミングアップ講座 ハイブリッドで全5回開催
 就職や転職を視野に入れつつも、「本格的に動き出すには不安がある」という方に向けて岐阜県は、「ぎふジョの就職ウオーミングアップ講座」を、10月5日から全5回シリーズでOKBふれあい会館で開く。ハイブリッド開催につき、オンラインで参加することも可能。
 受講無料で応募締め切りは9月25日。定員は対面20人、オンライン20人。対面の参加者に向けては事前申し込み制で託児もある。
 日程とテーマは次の通り(連続したシリーズで、単発の申し込みはできない)。時間はいずれも午前10時から正午。

 

①10月5日 モチベーションを上げて自分らしい働き方を見つけよう(講師:グッドライフ・サポートセンター理事長中島由紀子氏)
②同12日 103万?130万?扶養と保険制度(講師:社会保険労務士馬淵順子氏)
③同26日 相手が話したくなるコミュニケーション(講師:国家資格キャリアコンサルタント林亜紀子氏)
④11月9日 “自分らしさ”が伝わる履歴書づくりのコツ(国家資格キャリアコンサルタント三ツ口和美氏)
⑤同16日 人事の心を掴(つか)む面接ノウハウ(講師:株式会社BLS代表取締役中川久枝氏)

 

◆仕事と家庭の両立のコツ学ぼう 動画「仕事と家庭の両立学校」を配信
 産休育休からのスムーズな職場復帰や就労継続を目指す方に向けて岐阜県は、育休ママ講座「仕事と家庭の両立学校」をまもなく県の公式YouTube上で配信する。子どもの成長に合わせた悩みや疑問の解決につながればと動画は乳児期、幼児期、小1の壁、小4の壁、思春期に分けられている。県内企業に勤める子育て中の社員を対象とした、キャリアと子育ての両立方法についてのインタビュー動画も配信する。
 講師は育休後シニアアドバイザーで多数の女性のキャリア相談実績のある石倉和美さんと、同じく育休後シニアアドバイザーでIT企業に勤務しながら企業や自治体などで働く保護者に向けた応援講座を開く土屋忍さん。
 受講無料。視聴するには登録が必要で、配信準備が整い次第、県男女共同参画・女性の活躍支援センターのホームページ上などで登録申し込みを受け付ける。

 

 ぎふジョの就職ウオーミングアップ講座、仕事と家庭の両立学校の申し込み、問い合わせは電話058(264)1158(受託事業者・岐阜新聞社)、メールはjokatsu2023@gmail.com


マリサポで見つける赤い糸♥ 県の結婚支援取り組み紹介

 

 「コロナ禍で出会いがなく、月日が経ってしまった」「結婚したいけれど何から始めたら良いかわからない」-。そんな独身者に一歩踏み出してもらおうと、OKBふれあい会館(岐阜市薮田南)にある結婚支援に関する県の総合相談窓口「ぎふマリッジサポートセンター(通称マリサポ)」では、県内の市町村の結婚相談所と連携し、出会いから結婚に至るまで、さまざまなサポートを行っている。

 

【おみサポ】

 

◆1対1のお見合い支援 昨年度、21組が成婚
 マリサポのメイン事業は、県内32市町村が運営する公的な結婚相談所をネットワーク化した「ぎふ広域結婚相談事業支援ネットワーク」を使った1対1のお見合い「おみサポ」。利用料や成婚料は無料。昨年度は報告が来ているだけでも21組が成婚に至った。
 おみサポの利用は原則、市町村の結婚相談所(以下・相談所)に登録した上でおみサポにも登録手続きをすることが必要。ただ、結婚を希望している多くの人におみサポのサービスを利用してもらうため、今は岐阜県外に住んでいて、1年以内に岐阜県にUターン・Iターンする予定の独身者なら誰でも登録ができる「ぎふで婚活会員」の制度もある。
 9月下旬には、名古屋駅の近くでマリサポのサービスが体験できる「おためし会員」の相談登録会を予定していて、登録の際にネックとなる人が多いプロフィル写真の無料撮影などを行う。
 スタッフの堀充美さんは「会員になることで、例えば首都圏で暮らす県内出身者同士がおみサポ上で出会ってデートを重ね、結婚を決めたタイミングで一緒にUターンすることも可能。マリサポへの登録が良いきっかけになれば」と話している。
 また、マリサポの利便性は年々高まっており、現在ではオンライン上でプロフィルの閲覧などもできるように。AIによるビッグデータを活用した相手探しもある。ただ、マリサポの特徴は、マリサポスタッフと市町村の相談員が連携したきめ細やかなサポートを受けることができる点。堀さんは「オンラインで完結ではなく、人が関与していることが今の時代には大きなことでわたしたちの強み。これまでは出会うまでの相談が多かったが、最近は交際中の方からの相談も増えてきた。もちろん大歓迎。ぜひ、一人で悩まずにスタッフを頼っていただければ」としている。

 

【コンサポ】

 

◆イベントでお相手探しを 専用サイトで情報発信
 結婚につながる出会いを探しているものの「いきなり1対1のお見合いは敷居が高い」という人にお勧めなのが、県が県内の企業・団体や市町村と連携してイベント等を行う「ぎふ婚活サポートプロジェクト(通称コンサポ・ぎふ)」。ウェブサイト「婚活イベント情報ウェブ」(https://konsapogifu.com/)では常時、3カ月先までのイベントを紹介している。
 イベントは、それぞれの主催者が、初対面の男女でも打ち解けられるよう工夫を凝らして開催。食事をしながら参加者同士が話すものだけでなく、ピクニックや果物狩り、遊覧船に乗れるものなど観光要素のあるものもあり、受付開始後すぐに満席になるほど人気のものもある。年齢や居住地などの参加条件を設けているものもあるため、申し込み段階で確認する必要がある。

 

◇成婚者に伺いました

 

◆相談員の助言が幸せに直結 出会って半年で入籍 岐阜市の30代夫婦
 ぎふ広域結婚相談事業支援ネットワーク加盟の相談所に登録し、昨年10月に入籍した岐阜市の夫妻にお話をうかがった。

 

 -婚活のきっかけは。
 夫 30歳ぐらいのとき、仕事と自宅の往復がルーティン化していました。ふと「この生活をあと30年以上続けるのか」とよぎり、婚活を始めることに。2017年に関市の結婚相談所に登録しました。
 登録して間もない時期に、10対10のお見合いパーティーに参加しました。しかし周りの男性参加者のことが気になるなど自分には合わず、それからは1対1のみにし、半年に1人ぐらいの頻度でお見合いをしました。
 妻 私も30歳ぐらいのときに関市の結婚相談所に登録してみましたがすぐに行かなくなりました。何年か経ち、相談所の体制が変わるというお知らせをいただいたのをきっかけにイベントに参加し、それをきっかけに2021年11月に再登録しました。
 -二人の出会いから結婚までは。
 夫 婚活は、すればするほど相手に望むハードルが上がっていくものだと感じ、そこで、登録してすぐの方のほうがうまく行くのではと思うようになりました。相談の予約をした日の前夜にマリサポのサイトでお相手検索をしたら、登録したばかりの方を見つけ、翌日朝イチで相談所へ行って詳細を見て、申し込みをしました。それが妻です。
 妻 登録翌日の午前中に相談所から連絡が来て驚きました。私は顔写真を出していたのですが、夫も出していました。何となく、顔写真をちゃんと出している方が良いと思っていたので、会ってみることにしました。
 夫 2021年12月18日に、関市内の喫茶店で初めて会いました。率直に「かわいらしい方だな」と。いろいろ話す中で共通点がありました。例えば、私はカーレースが好きなのですが「女性受けしないのでは」と特にプロフィルに記載しませんでした。するとなんと、話の流れで妻もレースを見ていることが分かり盛り上がりました。
 妻 会ってみたら、ユーモアがあって好印象でした。他にも、親戚の家に遊びに行くときに通る道沿いに夫の実家があり「もしかしたら何度かすれ違ったことがあるのでは」と思ったり。話せば話すほど、偶然の一致が重なっていきました。
 夫 3回目に会った時に告白をしました。3回目というのは相談員のアドバイスによるものです。出会う前、そして出会ってからも、相談員の方には親身にアドバイスをいただきました。
 妻 私も相談員の方には大変お世話になりました。好きになると、「相手に嫌われたくない」と、自分のことを言えなくなってしまう性格なのですが、相談員の方には、話してもいいんだよと励ましていただきました。
 夫 付き合い出してからは毎週会い、2022年4月にプロポーズしました。
 妻 相談員の方から「もうすぐプロポーズされると思うよ」と聞いて楽しみにしていました。心の準備ができて良かったです。
 夫 7月から一緒に住み始め、10月12日に入籍、10月末に結婚式をしました。マイホーム探しもして、12月に引き渡しを終え、1月に引っ越しました。出会ったのが2021年12月ですから、22年は結婚のために駆け抜けた1年となりました。
 -相談所に登録しようかどうか迷っている方へのメッセージを。
 夫 市町村の相談所でもマリサポでもどちらでもいいのですが、何度も通って相談員を頼ってください。相談員はこれまでに何百人と面談をしていてノウハウがあり、話せば糸口が見つかる場合もあります。恥ずかしがる相手ではないので、どんどんアドバイスをもらってください。
 妻 私も同感です。相談員の方と信頼関係を築くことと諦めないことが大切です。迷っているならば登録して、どんどんアドバイスをもらってみてはいかがでしょうか。

 

◇ぎふマリッジサポートセンター
電話  058-201-0141
メール marisapo@ne-planning.com
HP  https://konsapo.pref.gifu.lg.jp/開 所 月曜~日曜 午前9時~午後5時
※祝日、年末年始休み

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