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2020/07/04  ©岐阜新聞社

岐阜県民間保育園・認定こども園連盟Presents 教えて!汐見先生 夏

教えて!汐見先生

 

今年4月発行のJoin春号から始まった「教えて!汐見先生」。保育の専門家で3人の子どもを育てた父親でもある汐見先生の温かいアドバイスに、早速、多くのパパやママから「ためになりました」「遊ばせてばかりでいいのだろうかと不安に思っていましたが、先生のおかげで、これからは自信を持って遊ばせることができそうです」などの声が寄せられました。今回も、「なるほど」「確かに」と思う点がたっぷり。育児の参考にしてくださいね。

 

子どもって本当はすごい!

 

子どものすごいところの一つは、その世界に向かう意欲と伸び率のすごさでしょう。

生まれた後しばらくは、子どもにとって生まれ落ちた世界はすべて初めてで、それこそ混沌の世界なんです。近くにいる人の顔が大きく見え、遠くの人は小さく見えるということが分かるまで、実は大分かかるのです。20歳頃に手術でようやく眼が見えるようになった人は、そのことがしばらく分からなかったといいます。実際に手で触ったり歩いてみて、ようやく同じものでも遠くのものは小さく見えるとわかったそうです。すべてそうして知っていく。

周りのものには色がある、しかも色々ある、指で押してもへこまないものがあるのに突くと穴があくものもある、触ると冷たいものもあるし熱いものもある・・・人の声と自動車の音の区別だってついていないのです。

ぼくが、私が生まれたこの世界って、どんなところ?という懸命の探索をして、少しずつ少しずつ世界を知っていくのです。そして周りの大人たちがしていることを何とか自分もできるようになろうと、懸命の努力をするのです。

今まで歩けなかった子が、タッチをし、よちよち歩きを始める。この間1カ月もかかりません。この変化は、実にすごいと思いませんか。80歳のおじいさんが逆立ちして歩けるようになるよりももっともっとすごい変化で、進歩です。全く話せなかった子が、いつの間にか日本語をしゃべるようになる。ある人は自分の子どもが日本語を覚えるのに合わせてそれをドイツ語で覚えようとしたそうですが、全くかなわなかったといいます。

子どもとは、自分で生きていく力を手に入れるのに、人生で最も懸命に努力し、人生で最も早くその力を手に入れる人間のこと、なのです。

私は、自分の子どもが夏の暑い日に、懸命にずりバイで移動しようとしているのを見て、心から感動したことがありました。額にうっすらと汗をにじませて、それでも必死で移動をしようとするのです。親である私は、この子ぐらい懸命になって何かに努力しているだろうか、そう深く反省したことを未だに鮮明に覚えています。

子育てをする親は、子どもを心から尊敬しなくてはいけない!このときからそう思うようになりました。子どもを人間として尊重する。できる、できないで見るのでなく、できるようになろうとするその姿勢のすごさを見る。そこから育児の意味が見えてきます。

 

Q&A

幼稚園、こども園、保育園の選び方

 

 これから幼稚園、こども園、保育園に入れたい。入れるかどうかの不安もあるけど、その園に入れてよかったといえる園に入れたい、どうしたらいい園とそうでもない園の区別ができるのかしら、と多くの保護者は悩みます。

 いい園、そうでもない園、という区別は保護者が自分たちで判断するもので、専門家が同じ評価になるかどうかは別です。でも入れてよかったという園は実際にあるものです。

 そういう園の特徴は、まず何よりもそこで働く先生たちの顔が生き生きしていることでしょう。外部には有名だけど、中で働く先生の顔に笑顔がないというところはよくあります。たいてい園長や主任が「いい園にしなければ」という意識が強くて、園長の目にかなう保育をしていない職員に厳しい対応をしているところです。長くそういうやり方をしていると先生が萎縮していくので、やがて形だけの園になっていきがちです。

 その次は、子どもたちの顔が生き生きしているかどうかでしょう。保育の仕方はいろいろあって、そのレベルでいい保育、そうでもない保育と評価するのは保護者には難しいでしょう。でもどのような保育をしていても、子どもたちの気持ちが尊重され、子どもたちのしたいことがおもいきってやれている園では、子どもたちの顔に笑顔で、生き生きしています。逆に、先生主導型で、子どもたちに指示や命令が多いと、子どもたちの顔が曇ってきます。当然、そうした園では自主性や考える力が伸びません。

 3つめは、その園がそれなりにしっかりした理念や目標を持ってやっている園かどうかでしょう。保護者はどういう保育がいいか悩むでしょうが、考え方をしっかりまとめ、それを大事にして保護者にも伝えようとしているところは信頼できるでしょう。

 最後に、各園を訪問したときに、対応してくれる職員の対応ぶりで判断することも大事でしょう。とくに対応してくれる人が園長、主任であれば、一応よそ向きの顔で接してくれますが、そのときに疑問を持つ姿勢で対応されたら、入園後は、そういう対応が増えると思ってもいいわけです。ついでに、すでにその園に子どもをやっている保護者の意見、感想を聞くということも有力な情報源になるということを付け加えておきます。

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2019/02/15  ©岐阜新聞社