「社員は家族」「地域に貢献」が会社理念。「働き方改革」をきっかけに、新たな休暇制度の導入や制度の柔軟な運用を展開。子どもの急な看護や親の介護など、予測が付かない事態にも対応でき、子育て世帯を中心に利用が拡大している。
従業員数/男性601名 女性152名 計753名 ※平成30年2月1日現在
次世代育成支援対策推進法の施行など、いわゆる“働き方改革”で、これまであった年休制度などを改善。特に子育て支援や家族への配慮に重点が置かれた。例えば、年間20日、最大40日保有できる年休が未消化であっても翌年への繰り越しができなかったが、2018年3月から、2年以内に取得できなかった年休を毎年5日程度積み立てて有給で取得できる「積立年休制度」を導入。長期の傷病、看護、介護の欠勤時などに使用でき従業員の働きやすさにつながると考えている。
また、育児短時間勤務を小学校就学までに拡大。時間に余裕を持って子どもの登園やお迎えができ、核家族でも安心して子育てができるようになった。年長児の双子と年少児の3人を育てている北原まゆみさんは育休後、始業を30分遅らせた時短勤務を選択し、「出勤をずらすことで、登園時間を50分近く遅らせることができて、忙しい朝に余裕が生まれた」と効果を話す。子どもが病気になった場合は、同じ職場に勤める夫と半日年休を交互に取得して看病しているという。半日年休は取得日数の制限がなく、病院の付き添いや学校行事への参加などに多くの従業員が活用している。
このほか、従業員家族向けの職場見学会を実施。契機は中津川市の小学生を対象にした工場見学への協力だったが、同行事の際に調べた従業員の家族構成を見ると、子育て世代が全従業員の約6割を占めることが分かり、子どもや親に仕事現場を見せて、仕事そのものや会社への理解を深めてもらう取り組みを進めている。
育児短時間勤務を活用し、子育てと仕事の充実に努めている北原まゆみさん。技術部事務で予算管理や製品品質情報のまとめ等の業務にあたる。
「中津川市スゴ技プロジェクト」では、広く地域の子どもたちに働くこと、自分たちの地域にあるすごい技術に関して考えてもらう場も提供している。