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2016/07/21  ©岐阜新聞社

体験で磨く、子どもの感覚

私たちの持つ五感は、使えば使うほど磨かれていくものだと言われます。そこで今回は、様々な角度から子どもの心や体の感覚を磨き、親子の絆を深めるトピックスを集めました。親子で、家族で楽しみながら、チャレンジしてみてはいかがですか。

成長のタネは自然と遊びの中に

遊びながら五感をめいっぱい働かせることができる自然体験。しかし豊かな自然が残る岐阜でも、子どもたちが自然の中で遊ぶ機会は少なくなっています。森の幼稚園をサポートしながら、大人の自然遊びを教えている中山◆さんに、活動の中で実感する子どもの成長について聞きました。

春の森を歩こう

体で感じて生まれる創意工夫と危険認知

森で子どもたちと遊び始めて驚いたのは、今の子どもたちが我が身を守る行動ができないこと。外で遊ぶ機会が少ないのか、転んでもとっさに手を出せない子が多いのです。しかし森で遊ぶ子は、教えなくても一年も経たないうちにできるようになります。

また、最初は坂を下りられなかった子も、お尻で滑り降りるなど、転ばない方法を自分で考え、そのうち歩いて下りられるようになります。マニュアルにないことも、失敗からなぜ間違ったかを検証し、次に活かす。そんなことを遊びの中で自然にやっていることに驚きます。

危険なことを知ることで、遊びの幅も広がります。例えば、子どもは長い棒が大好き。最初から「危ないからダメ」と禁止せず、なぜ危ないかを教えると、子どもはちゃんと友達の生身の部分に当たらないように、考えて遊び始める。危険を知ることで、危険との付き合い方を体で学習しているのだと実感します。

 焚き火パン

興味を深めるにはまず親が楽しむこと

私は普段、子どもだけでなく大人も自然を楽しんでほしいと、「森の案内人」を務めています。子どもたちが森で遊んで帰った後、親が自然について知っているかどうかで、家庭での会話や興味の広がりはまったく違ってきます。「こんなこと知ってる?」と、豆知識を教えてあげれば、子どもの目もパッと輝きます。

 多くの親御さんが「森は危ない」というイメージを持っていますが、実は動物も蜂や蜘蛛などの虫も、昔から日本の里山にいるものは、向こうから人に害を及ぼすことはありません。大人がそれぞれの特性を知り、どう対処すれば安全なのかを理解した上で遊ばせることで、森の楽しみはぐっと広がるはずです。

 岐阜は日本における東西の境目にあり、濃尾平野から飛騨山脈への始まりにも位置するため、近場の山を歩くだけでも、足元に生息する動植物がとても面白い。散歩に行く気持ちで、パパとママも森でリラックスしてみませんか。

中山久仁夫さん

NPO法人ふれあいの森自然学校 森の案内人 中山久仁夫さん

森の幼稚園をバックアップしながら、大人を対象に散策会などを実施してガイドを務める。「子どもの頃の体験は、大人になっても記憶に残るもの。自然体験で得たものが、これからの力となることを願います」

 

10月からスタートする「自然の不思議講座(年10回・会費1万円)」も参加者募集中。

募集詳細やイベント情報はホームページにて http://www.gifufureainomori.com/

冬の小川

 

県内の主な森のようちえん

森の妖精ようちえん 岐阜市

gifumorinoyousei@yahoo.co.jp

 

ぎふほしのこ森のようちえん 岐阜市

to10re02na08@gmail.com

 

森のだんごむし 美濃市

dangomushi-5656@ezweb.ne.jp

 

森のようちえん「こどもの庭」 美濃加茂市可児市

http://kodomoniwa.exblog.jp/

 

森のわらべ多治見園 多治見市

http://www.morinowarabe.org/

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