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2018/07/19  ©岐阜新聞社

はぐくみのわPROJECT 官民一体となって支える

安心して子どもを育てられる環境を整えようと、県では誰もが働きやすい職場づくりに取り組む「県ワーク・ライフ・バランス(WLB)推進エクセレント企業」の認定、保育士確保のための県保育士・保育所支援センターの設置、子育て世帯が協力店舗で割引などのサービスを受けられる「ぎふっこカード」の利便性向上などに力を入れる。その取り組みを紹介する。

          

◆県のWLB推進エクセレント企業認定 働きやすさ追求後押し

 県は、仕事と家庭の両立支援や女性の活躍推進などの取り組みが特に優れている企業や団体を「岐阜県WLB推進エクセレント企業」として認定している。昨年度は、メーカーや金融機関、社会福祉法人など24社・団体が認定を受けた。
 2011年度から16年度までは「県子育て支援エクセレント企業」として69社を認定。子育てと仕事を両立させやすい職場づくりに取り組むだけでなく、全ての従業員にとって働きやすい環境づくりに力を入れる企業を認定する制度に進化させ、昨年度から名称を県WLB推進エクセレント企業に変更した。
 昨年度、認定を受けた企業は、職場ごとの長所、短所に向き合い、工夫を凝らして働き方改革につなげた企業が目立った。全国的にも稀な厚労省の「第1種無災害記録証」(65万時間無災害)を取得した丸成林建設(岐阜市)は、労働災害を抑える上でも疲労を蓄積させないことが重要と認識。休日出勤を行った場合の代休の取得や定時退社も徹底させ、残業時間を月3時間未満に抑えていることなどが認定につながった。
 パート社員が多く活躍している化粧品製造業のトキワ(中津川市)は、育児や介護休業の取得や個人面談、業務の効率化を考える小集団活動などで、パート社員に対しても正社員と同じ条件にし、誰もが長く安心して働ける環境を整えた。
 内閣府地域働き方改革支援チーム委員で東レ経営研究所主任研究員の渥美由喜氏は、昨年度の認定企業について、働き方改革が難しいといわれる業界も含め幅広い業種が認定されたことを高く評価。「仕事もプライベートも諦めない従業員が活躍できる職場にすることで、人口減社会でも生き残れる。従業員のやる気を引き出してチーム力を最大化させ、筋肉質な職場を目指してほしい」としている。

 

《2017年度県WLB推進エクセレント企業2社の取り組みクローズアップ》

【岐阜殖産(株) 安八郡神戸町】

 東レのグループ会社で、ポリエステルフィルムの製造や人工皮革製造の補助作業などを実施。終業15分前から終礼を行うことで所定外労働時間を月6.4時間まで抑えている。
従業員数/男性185人、女性40人計225人※2018年6月現在

◆0歳児の親の支援充実

 育児、介護中の人や東レを定年退職し再就職した人、障害のある人など多様な背景を持つ従業員を支えようと、さまざまな制度を整えている。短時間勤務とは別に、1歳未満の子どもを育てながら働く従業員には「有給育児時間」という1時間の休みが取れる制度を設けている。娘が3カ月の時に職場復帰したフィルム検査課の今城明理さんにも活用を提案。今城さんは昼休みとつなげて毎日2時間の休みをつくり、会社近くの実家に預けていた娘に昼間に会いに行くことができた。「授乳もできたし、娘の成長を感じながら仕事ができてよかった」と振り返る。
 有給休暇の取得促進にも力を入れる。管理者が毎月の状況を把握して取得を促しているほか、祝日と土曜日の間の平日などを奨励日として多くの従業員が休んでも業務に支障のないよう配慮するなどした結果、2011年度は90・5%だった有休取得率が16年度には98・2%にまで上昇した。メンタルの病気で長期間休職している人に対しては、本人との合意の上、主治医からの意見聴取や家族との面談を行うなど一丸となって支える。
 女性の活躍をより推進するため、本年度は「男女格差を感じているか」や「働きやすい職場となるには何が必要か」など24項目のアンケート(無記名方式)を実施。今後の施策に生かしていく。田中和典社長は「これからも従業員一人一人を大切に、誰もが働きやすい職場環境をつくり上げていきたい」としている。

 

 

【(医)友愛会 岐阜市】

 8科を有する岩砂病院・岩砂マタニティと14の介護・福祉施設を運営。事業所内保育所を設置し、土曜祝日や長期休暇中は小学4年生まで利用可能なため、約50人が登録している。
従業員数/男性127人、女性419人計546人※2018年6月現在

◆出産や育児、手厚く支援
 事業所内保育所は1989年に開設。当初は看護部の管轄だったが、8年前に法人本部の管轄に移したことで全職種の職員が利用しやすくなった。保育所があることで子どもの預け先に困ることなく仕事復帰できることもあり、復職率は100%を誇る。男性職員の利用も多い。
 事前に申請すれば泊まり保育にも対応するなど、夜勤や早番、遅番などあらゆる時間帯で働く職員を力強く支えている。現在2歳の息子が昨年度まで保育所を利用していた理学療法士の淺川義堂さんは「妻も同じ職場で働いている。育児と仕事の両立ができるか不安があったが、保育所のおかげで安心して働けた。妻は現在妊娠中なので、育休の後、また利用する予定」と話す。
 産科のある病院だけあり、職員の妊娠、出産のサポートにも力を入れる。産科で健診を受ける場合は健診代金の半額を補助。出産する場合、国の出産手当金を超える部分について5万円まで補助、3万円の祝い金もある。
 また全職員に対し、法人内で保険診療する際の費用を最大5割補助。勤務時間中に利用できるよう配慮しているため、早期発見、早期治療につながる。岩砂智丈理事長は「医療・介護現場は人がいないと何もできない。制度を整えていきいきと働いてもらうことで、より良い医療・介護サービスを皆さまに提供できる。これからも働きやすい職場づくりを進めていきたい」としている。

(平成30年7月15日付岐阜新聞掲載)

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