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2016/02/21  ©岐阜新聞社

女性の活躍を後押し

 

 「自分の希望をかなえたい」「仕事と子育てを両立したい」。女性がいきいきと活躍できる社会を目指し、県はさまざまな事業を展開してきた。ことし4月には「女性活躍推進法」が全面施行され、女性の採用や昇進の機会拡大も期待されている。今回は、県の現状や新法に触れながら、女性の活躍に向けたこれまでの県の取り組みなどをまとめた。

女性有業率30代前半が底 「女性活躍推進法」に期待

 

 県政策研究会人口動向研究部会が2012(平成24)年にまとめた県の人口推計によると、県の人口は10年の208万人から40年には158万人まで減少するとされ、現役世代は45万人減少すると見込んでいる。現状のまま人口減少が続くと、2150年には30万人まで落ち込むと推計されるため、県では、一人の女性が一生に産む子どもの平均数を示す「合計特殊出生率」を1・8人と目標を定め、2100年の人口を132万人で下げ止める構想を描いている。
 少子化の大きな要因の一つに挙げられるのが非婚化や晩婚化。特に晩婚化は、「仕事と家庭の両立が困難」とされる社会で、女性が「結婚」か「仕事」という選択しかできなかった背景がある。実際、第1子の出産を機に離職する女性は、全国で約6割に上る。M字カーブと呼ばれる年齢階級別有業率は、25〜29歳、45〜49歳を頂点とし、出産や育児の期間にあたる30〜34歳が底となっている=グラフ=。退職した理由を見ると、「育児に専念するために自発的に離職した」が39%と最も高く、「仕事を続けたかったが両立が困難」が26・1%と続く。
 一方、育児が一段落し、就業を希望する女性は全国で300万人余、岐阜県では10万人を数えるが、年齢階級別就業形態(2012年総務省「就業構造基本調査」)では、20代までの正規職員・従業員は50%弱であるのに対し、35歳以降はパート・アルバイトの非正規雇用が目立つ。
 また、雇用者全体に占める女性の割合は4割を超す一方、管理的職業従事者に占める女性の割合は1割程度に留まり、国際的にみても低い。特に岐阜県は、管理的職業従事者に占める女性の割合(10年総務省「国勢調査」)、女性社長の割合ともに全国で最も低かった。
 労働人口が減少し、超少子高齢社会に向かいつつある中、鍵となるのが「女性の活躍推進」だ。国は「女性活躍推進法」を4月に全面施行し、女性の採用や昇進の機会拡大を図る。従業員300人を超える企業は4月1日までに、採用者や管理職に占める女性比率の目標など行動計画を公表しなければならない。優れた取り組みをする企業を国が認定し、入札で受注機会を増やす優遇策も盛り込まれている。今後、女性が職場で希望に応じて十分に能力を発揮し活躍できるよう、企業や行政の取り組みがより一層期待される。

「Dear ぎふジョ!」プロジェクト 各種イベントでネットワーク拡大

「女性の活躍推進トップセミナー」 社会進出への課題探る

 県が進める「Dear ぎふジョ!」プロジェクトは、働きたい女性の活躍を応援する取り組み。経営者や働く女性の意識改革をはじめ、女子学生に対する早期キャリア教育など、女性の活躍を後押しするセミナーやイベントを開催し、女性ネットワークの拡大に努めてきた。
 「女性の活躍推進トップセミナー」は県内5圏域で行われ、経営者や管理者、労務担当者ら約250人が参加。女性の社会進出に向けた課題や具体的な取り組みについて理解を深めた。
 講師には、内閣官房「暮らしの質」向上検討会の座長で、東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部長の宮原淳二さんを招いた。宮原さんは、日本や岐阜県の現状を踏まえ、自身が人事労務に長く関わった資生堂をはじめ、飲料メーカーや運送会社、鉄道会社など女性社員が活躍する大手企業の事例を紹介。女性が社会で活躍するメリットを挙げながら、女性を登用する際のポイントなどを伝えた。日本の男性が家事や育児に費やす時間が世界的に短いことにも触れ、「男性が早く仕事を終え、家事をすれば、女性のキャリアアップにもつながる」と訴えた。

「ぎふジョ!働き方セミナー」「なでしこ合同企業説明会」 仕事と家庭の両立支援
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 仕事と家庭の両立を目指す女性を対象にしたセミナーや企業説明会も県内各地で開催してきた。「ぎふジョ!働き方セミナー」は県内5圏域で開かれ、約150人が参加。講義とワールドカフェを行い、意見を交わした。講師は、人材育成研修の事務所「コネックス」代表の浦野真奈美さんが務め、自分のやりたいことができる時間の使い方や、周囲の男性とうまく関わっていくためのロジカルシンキングについて考えた。参加者からは「終わりの時間を決めると、自分で時間をコントロールできることが分かった」「周囲の人の考え方も理解することが大切だと感じた」などの声が聞かれ、それぞれ自分らしく働くためのキャリアビジョンを描くことができた。
 出産を機に仕事を辞めた女性の再就職も支援しようと、子育て支援に取り組む県内の企業を集めた「なでしこ合同企業説明会」を開催した。女性の働きやすい企業を対象にした企業説明会は初めての試み。県子育て支援エクセレント企業もブースを設け、再就職を目指す子育て中の女性が参加した。各企業の担当者は、残業時間の少なさや有給休暇の取得率、職場復帰した女性のキャリア支援など社内制度や職場の雰囲気を説明。転職先を探す30代の女性会社員は「キャリアアップのために資格取得の支援があるのは職場復帰しやすい」と話した。

「キラ★キラぎふジョ!女子会」 大学生と社会人が交流
 これから社会人として活躍する女子大学生にも自分らしさを発見してもらおうと、女子学生と社会人女性が交流する「キラ★キラぎふジョ!女子会」を県内5大学(朝日大、東海学院大、岐阜大、中部学院大、岐阜経済大)で開催し、女子大学生約150人、社会人女性約50人が交流を深めた。
 結婚や出産、育児など、さまざまなライフイベントを踏まえ、自分のやりたいことを実現するためにはどうしたらいいのか。女子大学生は、社会人女性からアドバイスを受けながら、将来のビジョンを思い描いた。
 参加した学生からは「普段は10年後のビジョンを考える機会がなかったので、とても良い機会になった」「仕事と家庭を両立している社会人の方の話を聞き、将来への不安が少なくなり、目標ができた」など前向きな意見が多く聞かれた。
 県はさまざまな分野で活躍しているロールモデルや、働きやすい職場環境の整備を進める「県子育て支援エクセレント企業」の紹介をはじめ、自身のキャリアアップに向けた各種セミナーや交流会を今後も企画している。詳しくは女性の活躍を応援するポータルサイト「ぎふジョ!」で確認できる。

 

2016年2月21日 岐阜新聞朝刊掲載

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2017/03/17  ©岐阜新聞社