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2020/06/21  ©岐阜新聞社

はぐくみのわPROJECT 働き方改革、多業種で本腰 県WLB推進エクセレント企業

 今なお猛威を振るう新型コロナウイルス。万が一、第2波や第3波、もしくはその他の災害等が来てしまっても、従業員が安心して働き続けられる体制を構築することは、各企業にとって早急に取り組まないといけない課題になっている。
 県では仕事と家庭の両立支援や女性の活躍推進などに取り組む企業の中で、特に優良な取り組みや他社の模範となる独自の取り組みを行う企業を「県ワーク・ライフ・バランス(WLB)推進エクセレント企業」に認定。2011年度に始まり、昨年度までに147社が認定を受けている。認定を受けている企業の中には、新型コロナウイルスの感染拡大前から、子育て支援のために在宅勤務制度を導入していたり、小中学校が休みの日は子連れ出勤ができるよう職場内にキッズスペースを作ったりと、働き方改革を進める上でヒントになる取り組みをしている企業も多い。
 

◆昨年度は23社を認定
 昨年度は、メーカーや医療・福祉関係など23社を新たに認定。働き方改革を実現させづらいとされている美容室を営む会社や保険代理店なども選ばれた。
 認定企業の取り組みとしては、全案件の進ちょく状況を全社員で共有できるシステムの導入や、家庭の事情に合わせて休憩を柔軟に取れるようにしたり、在宅勤務を取り入れたりと、生産性を下げることなく働きやすい職場づくりを実現させた好事例が相次いだ。
 内閣府地域働き方改革支援チーム委員で、県WLB推進エクセレント企業認定審査会委員長の渥美由喜氏は「顧客サービスが中心で、一般的にはWLB推進が難しいとされている業態も積極的に働き方を見直し、認定を受けることができた」と評価。「経営者が本気で社員一人一人を支援することで、支援された社員は会社に貢献しようという思いが強まり業績が上がる、そして魅力があるから人が集まる。同業の企業が『ではうちも』と良い意味での横並び意識が芽生え、働きやすい企業が増えるという好循環が県内で起きている」とした。

◆本年度の認定申請受付中
 企業のイメージアップ、優秀な人材の確保・定着、従業員の意識向上など、認定を受けることで多くのメリットがある県WLB推進エクセレント企業。県では、本年度の県WLB推進エクセレント企業の認定申請を、8月7日まで受け付けている。
 対象は、県内に本社または事業所がある企業・団体で、年次有給休暇取得率、所定外労働時間数、女性管理職の登用状況のほか、仕事と家庭の両立支援や女性の活躍推進に関するオリジナルの取り組みなどの27項目が評価項目となっている。申請後は県が委嘱した専門家らによる訪問調査を経て、審査会において認定の可否を決める。
 認定後は、県WLB推進エクセレント企業のシンボルマークを活用して、認定企業であることがPRできるため、人材確保や企業イメージの向上に期待ができる。県中小企業資金融資制度「人づくり・子育て支援資金」の利用もできる。

【2019年度認定県WLB推進エクセレント企業〈五十音順〉】
安部日鋼工業(岐阜市、建設)
アルファ・パートナー(岐阜市、金融・保険)
イマオコーポレーション(関市、製造)
岐阜市教育文化振興事業団(岐阜市、教育・学習支援)
ケア21(高山市、医療・福祉)
サイバーインテリジェンス(岐阜市、情報通信)
さくらゆき(岐南町、医療・福祉)
五月商店(各務原市、卸売・小売)
新生会(池田町、医療・福祉)
第一生命保険岐阜支社(岐阜市、金融・保険)
大東福祉会(大垣市、医療・福祉)
哲楓会やまうち小児歯科(中津川市、医療・福祉)
東京海上日動火災保険岐阜支店(岐阜市、金融・保険)
鳥羽工産(各務原市、製造)
トマト(恵那市、生活関連サービス)
白東会(郡上市、医療・福祉)
はしま(羽島市、医療・福祉)
ヒロタ(岐阜市、卸売・小売)
平成調剤薬局(岐阜市、卸売・小売)
メニコン関工場(関市、製造)
メルコエアテック(中津川市、製造)
森松工業(本巣市、製造)
山本呉服店(揖斐川町、卸売・小売)

◆まずは県WLB推進企業に登録を
 県WLB推進エクセレント企業認定の申請を行うためには、「県WLB推進企業」への登録が必要となる。。年次有給休暇の高い取得率や、女性の活躍推進のためのオリジナルの取り組みなどが求められる県WLB推進エクセレント企業とは違い、仕事と家庭の両立支援などに積極的に取り組むことを宣言する企業・団体であれば登録することができる。昨年末時点で約3500の企業・団体が登録している。
 登録することで、人材募集の際などに県WLB推進企業シンボルマークを使用してPRできたり、県が提携する金融機関で融資を受ける際に金利の優遇がうけられるなどのメリットがある。。受け付けは随時しており、登録届出書はQRコードから入手できる。

◆県が最大20万円補助 エクセレント企業認定へ経費
 より多くの企業に、県WLB推進エクセレント企業認定取得を目指してもらおうと県では、企業等が行う働き方改革や従業員の育児や介護の支援、女性の活躍推進等の取り組みに対して補助金を交付している。
 対象は、県WLB推進企業の登録を受けており、なおかつエクセレント企業の認定に向けた計画を策定している企業で、次世代育成支援対策推進法に規定する一般事業主行動計画を策定し、労働局に届け出ていることも必要。補助金の対象となる事業は、ワーク・ライフ・バランスに関連する各種研修会や従業員の子どもの職場見学会等の開催費用や、在宅勤務の実施に向けたコンサルタンティングやシステム導入の費用などで、補助対象経費の2分の1以内の交付を受けることができる(千円未満切り捨て、上限20万円)。
 本年度分の募集期限は12月18日で、遅くとも来年2月26日までに補助金の対象となる事業を完了させる必要がある。予算には上限があり、なくなり次第終了。

◇県WLB推進エクセレント企業申請、補助金等の問い合わせ
県男女共同参画・女性の活躍推進課
電話058―272-8237
メールc11234@pref.gifu.lg.jp

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2020/10/09  ©岐阜新聞社