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2016/05/16  ©岐阜新聞社

どうする?子どもの習い事

入園や進学を機に考えたい、子どもの習い事。

何を選ぶ?いつから始める?など、多くの親が悩みを抱えています。

そこで今回は、習い事に関する疑問をピックアップ。

実際に子どもたちと関わる専門家に、最新の教育・習い事事情や気になるお金の話を聞きました。

岐阜市は英語教育に力を入れてるって本当?

習い事の中でも、最近人気なのが英語教育。実は現在、岐阜市の小学校が全国的にも先進的に英語教育に取り組んでいると、注目を集めています。自身も英語教諭だった経験がある教育委員会の樋田光代さんに、その狙いや現状を聞きました。

 

平成27年度から全学年で正式教科に

 

 岐阜市では、市長が企業にいた頃に英語の必要性を実感した経験から、英語で簡単な会話やふるさと自慢ができるコミュニケーション能力の育成を目指して、平成16年度より全小学校の3~6年に英語科を新設。また中学校と連携して、ALT(外国語指導助手)を高学年から取り入れるなど、小中一貫の英語教育を充実させてきました。平成16年からは、低・中学年に英語が使える外国籍の先生を「イングリッシュ・フレン(EF)」として全校に配置。さらに昨年度からは、小1・2も英語を評価対象となる正式教科として、隔週で年間18時間、3年生以上は年間3時間、学習しています。今年度は厚見小で、全学年をALTが教える試みも行っており、毎年カリキュラムもリニューアルするなど、英語を重点教科とする継続的な取り組みが、全国からも注目されています。

 岐阜新聞写真⑤

早くから英語に心を開く経験を

 

 子どもの英語教育においては、何より楽しんでコミュニケーションの体験を積むことで、英語に対する抵抗感や垣根を取り払うことが大切。そこで日々の授業は、誰でも分かる単語からゲーム感覚で英語に親しみ、外国人の先生とのふれあいや体験が中心となっています。英語を教科化した後の意識調査では、小1・2年の多くが「英語の授業が楽しい」と回答。低学年のうちはまず「自分のことを話す」そして「友達のことを聞く」ことを目標にし、最終的には、修学旅行で外国の人に岐阜市のことを英語で紹介できるレベルを目指します。

また言語はもちろん、EFの先生が持つ他国文化を教わることで、国際感覚が磨かれ、英語教育のベースとなるグローバルな視野が育まれています。外国文化を驚きや楽しみとともに受け入れる心ができ、外国の人に対してオープンになれる。それが、早くから英語に親しんでこそ育まれるコミュニケーション能力です。また、文法を学ぶ前の早い段階から、音を頼りに英語を聞き取ろうとする姿勢が身に付くため、中学校の先生からは「理解力とリスニング能力が向上しているのを実感する」という声も聞かれています。

 

岐阜市教育委員会学校指導課 樋田 光代さん

昨年度まで小・中学校の英語教諭を兼務し、現場で英語教育を実感した経験を活かして、今年度より教育委員会に配属。

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