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2020/10/06  ©岐阜新聞社

岐阜県民間保育園・認定こども園連盟presents 教えて汐見先生 秋

「育児の参考になる」と大好評の「教えて!汐見先生」のコーナー。育児をする上で悩ましいのが子どもへのほめ方。「子どもの心に届くほめ方があるならぜひとも知りたい」と思うパパやママは多いのでは。今回は汐見先生に、ほめ方に対しての考えをうかがいました。

ほめ方、しかり方

 よく「ほめればほめるほど人はよく育つ」といわれます。あるいは「ほめ上手が大事」とも。

 でも、この言い方、深く理解しておかないと、育児を浅いものにします。

 日本語はほめ言葉が少ない言語といわれます。みなさんはどういうほめ言葉をつかいますか。たとえば「がんばったね」「すごいねえ」「よくやったね」「お利口さん」等が多いのではないでしょうか。日本人はどの子にも、こうした同じほめ言葉をつかいますね。一般に私たちは、個性も性格も年齢持ちがうのに、誰にも同じようなほめ言葉を使う傾向がつよいのです。それが平等だと思うからでしょうか。

 ところが、西洋の人達には、このことがよくわからないという人が多くいます。あるフランス人の女の子は、こうしたほめ言葉でいつもほめられるので、あるとき怒ったそうです。「日本人は誰も私のことを見てくれない!みんなに同じことを言っている!」と。まだ小学校に入る前です。それからはお母さんの後ろに隠れるようになったそうです。

 ここには、ほめるという行為の意味の違いが浮かび出ています。欧米の場合、ほめるというのは、多くの場合、その子の個性となるところを見つけて、それをあなたのいいところだと指摘して励ますことを指しているようです。「失敗しても失敗してもやり続けるなんて、将来は絶対何かのプロになるね」「計算の仕方がみんなと違うけど、どこでそうしたとき方見つけたの?すごいね。数学が本当はすごく得意なのかもしれない」「君は茶髪がとても似合うね、天性のおしゃれかな」こうして、その子の個性となるところを見つけてしてするわけです。ほめる=個性探しなのです。

 ところが日本の場合、村々などの狭い人間関係の中で、はみ出ることを極力避けてきたこともあって、できるだけみんなが同じ方向を向く方がいいと考えがちです。ですから、いい子のイメージもできるだけ同じ内容がよくて、それを少ないほめ言葉で表現してきたのだと思います。

 日本の場合、個性を育てるのが苦手といわれてきたのですが、それがこのようなほめ方の日本的な性格にもでているわけです。でも時代は変わってきています。今の子どももやがて世界にでていく時代になります。日本のほめ方も少し考え直す時期に来ているように思います。ほめ言葉が少ないと、かわいいかかわいくないか二分法で評価しがちになります。これは価値観の多様化という現代にはあわないでしょう。

 

Q&A 

 兄弟ゲンカへの対処の仕方

 

 兄弟がいると、年齢差にもよりますが、ケンカしていない時間の方が短いと思うほど、よくケンカします。兄弟と書いていますが、姉妹でも兄妹、姉弟でもそうです。とくに男の兄弟ははげしいことが多いようです。中には仲良くてあまりケンカしないということもありますが、一般にはケンカが絶えないものです。

 ケンカの理由やきっかけはさまざまですが、よくあるのは、下の子が、上の子がしている遊びを見て自分もしたくなり、上の子のおもちゃ等にちょっかいを出すことです。上の子は、しばらくは我慢していますが、やがて邪魔されるので怒り出し、それでも辞めないのでついガツンとやる、ということで、ケンカというか、上の子による下の子への暴力が始まります。すると下の子が泣きますので、その段階で親が知り、暴力を振るっている上の子を見て、つい上の子を叱ることになります。上の子は一般に損な役割です。

 ケンカの有効な収め方はないと思っていた方がいいですが、もし、これ以上うるさくされるのはたまらないと思うのでしたら、一つだけやり方があります。ケンカはどちらか一方が悪いということはありません。ですから片方を責めることは辞めます。その上で、ケンカはことばでやりとりして解決する力が足りないために起こるのですから、そこを手伝ってやる。現場に行って、下の子の言い分をいわせそれを上の子に親が伝え直す。「お兄ちゃん、弟くんはこう言ってるけど、どう?」ときく。上の子が「だって・・・」というと、今度はそれをそのまま下の子に伝える。下の子に「お兄ちゃん、こうこういっているけど、どう?」すると下の子が「だって、○○・・じゃん」という。それをまた上の子に伝える・・・ということを繰り返すのです。

 要するに、親は警察官や裁判官にならないで、相撲の行司役になるのです。ノコッタ、ノコッタです。コミュニケーションを手伝ってやるのです。そのうちに気持ちが落ち着いてきて、上の子が少し譲ってくれるというような場面が来ます。それでその場はおしまい、にします。要するに行司になろう、ということです。

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